魔女について小話

 皆様は魔女と言われてどんなものを思い浮かべるでしょうか?
 魔女は色々な創作物に登場し、様々なイメージで描かれています。
 それでも、概ね「魔法を使う女性」ということがスタンダードな像として定着しているのではないでしょうか?
 ですが、面白いことに、古くにはこのスタンダードですら怪しいと思われる話が残っているのです。
 まず、女性が多いのは確かですが、魔女は必ずしも女性ではありません。
 そして、魔法を使える、のはその通りですが、必ずしも自由に操れるわけではないようです。魔女の魔法は彼女たちの意思とは別のところから与えられているとされ、空を飛んだり変身したりするのにも、なにかを媒介にしてその力を借りないといけないらしいのです。だから、使いたいときに使えないこともあるばかりか、もっと悪いと、彼女たちを裏切ることすらあるようです。さらには、魔女はその肉体も精神を完全に”あちら側”へ持っていかれてしまい、幻想世界の一部と化してしまうこともあるようです。
 このような魔女はもはや妖怪・妖精・魔物といったものと何ら変わりのないものかもしれませんね。
 遠い海の向こうの国にやってきて、長い年月の間にすっかり忘れられてしまった魔女の姿。もう一度思い出してみてはいかがでしょうか?
 

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